終活における「庭じまい」とは、人生の終わりに向けて、庭を整備・整理する活動を指します。
これは、家や財産の整理と同様に、自分の庭を次の世代や後の管理者に引き継ぐための準備として重要です。
この項では、庭じまいのステップ、費用、流れなどをご紹介いたします。
終活の「庭じまい」とは?
庭じまいとは、高齢化やライフスタイルの変化によって庭の手入れが難しくなった場合、将来の負担を軽減するために庭を整理・整頓することを指します。具体的には次のような作業が含まれます。
■不要な庭木や庭石の撤去
■草花の手入れ
■雑草対策
■庭の聖地
■不用品の処分
これらの作業を行うことで、安全で快適な住環境を維持し、将来の相続人への負担を軽減することができます。
庭じまいを検討すべきケースは?
では、どのような場合に庭じまいを検討する時期がきたと思えば良いのでしょうか?具体的には次のことが挙げられます。
■庭の手入れが体力的に難しくなった
■遠方に住んでいて、庭の手入れができない
■相続人が庭の手入れを負担に感じる
■庭の老朽化が進んでいる
■将来的に家を売却したり、リフォームしたりする予定がある
庭じまいのステップ(手順)は?
実際に庭じまいを行うためのステップ(手順)の一例をご紹介します。
1.計画を立てる
・庭全体の現状を把握し、どのように整理するかを計画します
・どの植物や庭の要素を残すか、移植するか、処分するかを決めます
2.必要な作業のリストアップ
・具体的な作業内容をリストアップし、スケジュールを組みます
・特に手間がかかる部分や専門的な意識が必要な作業は、専門家に依頼することも検討します
3.植物の整理
・植物の移植や処分を行います
・他の場所に移植できる植物は、適切な時期に移植します
・不要な植物や病害虫に侵された植物は適切に処分します
4.庭の構造物の整理
・庭のフェンス、ガーデンシェッド、デッキなどの構造物を点検し、必要な修理や撤去を行います
・使わなくなったガーデンツールや装飾品も整理します
5.後継者への引継ぎ
・庭の管理を引き継ぐ人に対して、庭の現状や管理方法、注意点などを説明します
・具体的な手入れの方法や季節ごとの作業内容を記録として残すことも有用です
6.記念としての記録
・長年の庭の記録や思い出を写真やビデオに残すことも一つの方法です
・家族や友人と一緒に庭の思い出を共有する機会を作ることも考えられます
庭じまいの費用はいくら位?
庭じまいの費用は、庭の規模、作業内容、地域、専門家の利用有無等によって大きく異なります。
以下に、一般的な費用の目安を示しますが、具体的な費用を知るためには、見積もりを複数の業者から取ることが重要です。
1.植木や植物の整理・撤去
・小規模な庭:10,000円~30,000円
・中規模な庭:30,000円~100,000円
・大規模な庭:100,000円以上
特別な植物(高木や珍しい種類)の移植や処分には追加費用がかかることがあります
2.構造物の整理・撤去
・ガーデンシェッドやフェンスの撤去:50,000円~150,000円
・デッキやパティオの撤去:100,000円~300,000円
・コンクリートの撤去:200,000円~500,000円
ただし、これらは規模や材質・設置状況によって大きく変動します
3.専門家の利用
・造園業者や庭師の費用:時間単位で5,000円~15,000円
・一日単位での作業費20,000円~100,000円
特別なコンサルティングやデザインサービスには追加費用がかかることがあります
4.廃棄物処理費用
・植物や土壌、建材の処分には地域の廃棄物処理費用がかかります
・一般的に、1立方あたり数千円~10,000円程度が目安です
5.その他の費用
・土壌改良や再整備のための費用:20,000円~100,000円
新たな植栽やデザイン変更の費用も発生する場合があります
見積もりを依頼する際のポイント
業者に見積もりを依頼する際、次のようなポイントを参考にしてください
■複数の業者に依頼:複数の業者から見積もりを取る事で、相場を把握しやすくなります
■詳細な見積もり:具体的な作業内容や使用する材料、処分方法など詳細に確認します
■評判の確認:業者の評判や過去の実績を調べることで、信頼できる業者を選ぶ参考になります
まとめ
終活の庭じまいは、将来の負担を軽減し、快適な住環境を維持するために有効な手段です。
庭の手入れが難しくなったと感じたら、早めに業者へ相談することをおすすめします。